カランメソッドという英語の学習法が気になっています。どんな学習法か教えてください。
カランメソッドとは、ひとことで言うと、母国語を介さずに、英語を英語のまま理解する学習法です。
具体的にどんな学習法か、一緒に見ていきましょう!
よろしくお願いします!
カランメソッドとは? どんな効果があるの?
カランメソッドは1960年代にイギリスで生まれた教授法。もともとベルリッツに講師として勤務していたロビン・カラン氏により開発されました。
カランメソッドとベルリッツメソッドに共通するのは両方がダイレクトメソッドであることです。ダイレクトメソッドは学習言語のみを使うメソッドであり、生徒の母語を使わないことで英語を英語のまま理解する力を身に付けます。
だそうです。
カランメソッドで得られる効果は、大きく分けて次の3つです。
- 頭の中で日本語に訳さず、英語のまま理解できるようになる
- ネイティブの英語を聞き取るためのリスニング力が鍛えられる
- ネイティブの講師が発音を直してくれる
講師が高速で英語を話し、それにバンバン答え、リピートして…という感じで授業が進んでいきますので、頭の中で日本語に訳している暇はありません。
ネイティブに伝わらない発音は、できるまで何度も矯正されます。
それでは、具体的にどのようにレッスンが進められるのか見てみましょう!
<例文>
講師が椅子に座った状態で問いかけます。
Am I sitting on the chair?
生徒はその質問にYes /Noを答えます。
( )
( ), you’re sitting on the chair.
( ), you’re sitting on the chair.
Yes/No を生徒が答えた後に、その後の文(ここなら you’re sitting on the chair.)を講師が言うので、生徒はそれをリピートします。
質問の意味が理解できていないと、Yesか Noかが答えられない仕組みになっています。
この場合の正解はもちろんYesです。
なお、カランメソッドは会話重視のプログラムなので、you are ではなくyou’reと、短縮形が使われることが多いです。
次に、講師が床の上に立った状態で問いかけます。
Am I sitting on the chair?
( )
( ), you’re standing on the floor.
( ), you’re standing on the floor.
こちらも同様にYes/No を生徒が答えます。
この場合はNoと答えれば正解です。
もうお分かりですね。
このような練習を繰り返し行いながら、リスニング力を鍛えることができます。
また、ネイティブと同じ速さ、同じイントネーションでリピートすることで、英語が出てくる口を作ることができるという効果が期待できます。
そして、カランメソッドはある一定の期間、同じステージのレッスンを繰り返し行います。
同じ例文を繰り返し言うことで、例文に出てくる語彙を覚えることができます。
生徒が正しく伝わる発音ができていない場合は、その場で直してくれます。
カランメソッドを行う上で、意識すべきこと
カランメソッドを行う上で、意識してほしいことが2点あります。
- ネイティブと同じスピードで言う
- なんとなくリピートするのではなく、ネイティブ講師の発音、イントネーションをそっくりそのままコピーして言うように心がける
ということです。この2点を意識して行うことで、ネイティブの英語に近づくことができます。
ただ、挫折する原因として、
Yes/Noしか自由回答できない、後は講師のリピートをするだけなので、退屈に感じる
というものがあります。
それは、そのとおりだと私も感じます。
挫折しないようにするためにはどうしたらよいか?
<結論> 期間を決めて行う
3ヶ月程度徹底してカランメソッドで学習し、そこでカランメソッドは一旦やめて、実践に移るという方法です。
期間というゴールを決めて取り組むことで、挫折を防ぐことができます。
英語に耳が慣れるのが大体3ヶ月程度と言われていますので、その間に集中してリスニング力をつけることと、英語が出る口を作ることに取り組むのが効果的です。
短期間で集中して、会話をするための基礎を固めるイメージです。
カランメソッドを学習すると決めた期間は、きちんと予習、復習を行い、学習したことが定着するようにつとめましょう。
「予習をしてはいけない」と言われることもありますが、予習をした方が授業の理解度が上がります。
カランメソッドで学習したことは、実際に英語で会話をするときに役立ちます。
実際に英語で会話をする際にカランメソッドが活きてくる
ネイティブの英語が聞き取れれば、そこから学ぶことができるようになります。
「こういうときはこういう言い方をする」
などを本に載っている例文で学習しても、なかなか身につかないですよね。
知識として残っても、実際に使うのはなかなか難しいと感じます。
それよりも、自分が実際に体験したことや、身近な人が言っていたことのほうが、はるかに頭に残り、再現性も高いと思います。
身近な人の言葉は記憶に残りやすい
以下は自分が実際に体験した例です。
私のオーストラリア人の友人が、とあるお店に行ったとき、
「この店に〇〇置いてますか?」
と聞きたかったとき、
「Have you got 〇〇?」
と店員さんに聞いていました。
それを見た私は、お店で目当ての商品が置いてあるか聞きたいときに
「Have you got 〇〇?」
を使うようになりました。
それを見た日本人の友人が、
「そういうときHave you got 使うんだね」
と言っていたのですが、
この場合、Do you have でも良いし、伝わればなんでも良いと思うのですが、私の友人がHave you gotを使っていたので、私も同じ言い方をした、というだけのことなのです。
以上の体験から、
教科書で例文を学ぶよりも、自分の身近な人の英語から学び、それをまねして使ってみることで、話せるようになると感じました。
外国に行ったときに、よくネイティブの彼氏彼女を作ると英語が伸びるといいますが、それは身近で思い入れのある人の言葉は記憶に残りやすいからでしょう。
ですが、これもリスニング力がなければ不可能なことなのです。
そして、英語を話す機会を増やし、慣れていくことで自然に英語が出てくる状態になっていきます。
また、何か伝えたいことがあるときも、自分の発音がネイティブの発音とかけ離れていると、当然ですが伝わりません。
ここでもカランメソッドで習った発音が役に立ちます。
<結論>カランメソッドは3ヶ月だけで良い
ですから、
あまりカランメソッドだけにこだわる必要もないと思います。
先程述べたように、
- ネイティブと同じスピードで言う
- なんとなくリピートするのではなく、ネイティブ講師の発音、イントネーションをそっくりそのままコピーして言うように心がける
この2点を意識して3ヶ月間程度継続して行い、実践に移るので良いと思います。
できるできないに関わらず、3ヶ月程度継続したら、英語を実際に使って会話してみましょう。
会話で学べることがたくさんあります。
カランメソッドは、単なる会話をする為の前段階です。
3ヶ月を超えて長く続けすぎてしまうと、先程も述べましたが、「退屈」を感じてしまい、挫折する原因となってしまいます。
何事も、基礎ばかりやっていても退屈ですよね。
基礎は応用をするためのものです。
しかし、カランメソッド自体を、受講したほうがいいかしなくてもよいかという問いには、私は「受講した方が良い」とはっきり言います。
- 英語を日本語に訳さず、英語のまま理解する
- ネイティブの英語を聞き取る
というのは英会話において必須です。
これを最短距離で行えるのがカランメソッドだと思います。
おわりに・・・
いかがでしたか?
カランメソッドは日本ではまだまだ知られていない英語学習法ですが、みなさんが意識して学習すればかなり成長できるはずです。
カランメソッドは英会話をする為の基礎となるものです。
カランメソッドで学んだことは、実際に英語で会話をするときに必ず役に立ちます。
カランメソッドの学習が終わったあとは、たくさん英語で楽しい会話をしてみてくださいね。
それでは、みなさんの英語学習がよりよいものになるよう、心からお祈りしています!
ーおわりー
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