こんにちは。Kanaです。
今日は、学童保育についてのお話です。
学童保育は、平たく言えば、小学生の親が共働き、片親であったりして十分に子育てができない家庭に対して、放課後に子どもを預かる機関です。
私は非常勤だった期間も含めると7年ぐらい学童保育の仕事をしていました。
今日は、学童保育で働く方々向けに、子どもとの関わり方について解説していきます。
学童保育の仕事の問題点とは
まず、学童保育で働く際の問題点に触れておきたいと思います。
最初に、子ども以外の問題点です。
問題点
①人間関係
保育業界は女社会です。学童保育もまだまだ閉鎖的なところが多く、人間関係で苦労している方もたくさんいると聞きます。
②人手不足
保育園ほど配置基準がしっかり定められていないのが現状で、指導員1人の負担がかなり大きくなっています。
③勤務がきつい
子どもと遊ぶには体力が必要で、長時間外で遊んだり、見守りをすることもよくあります。
また、会議や研修が多く、拘束時間が長いことも。持ち帰り仕事もあります。
④給料が少ない
まだまだ世間の認知度が低く、保育士よりもお給料が少ないところが多いのが現状です。
学童期の子どもに関する悩み
小学生の子どもたちは身体が大きく、口も達者です。
- 言うことを聞かない
- 子ども同士のけんかが日常茶飯事
- 子どもから指導員への暴言、暴力
等、いろいろあるかと思います。
子どもが暴れたり、子ども同士のけんかを止めようとしたり、子どもが怒って指導員をぶったりすることあるので、仕事中の怪我も多い現場です。
近年の国際化で外国籍の子どもも増えました。
発達に課題のある子どもさんも増えています。
加配人員が必要ですが、すぐには配置されません。
はっきりと障害認定されていなければ人員がつくことはできないので、グレーゾーンの子どもはしっかり見てあげることができず、子どもにもつらい思いをさせてしまうことが、私の経験の中でもありました。
子どもが置かれている状況
悩みはつきませんが、ここで子どもが置かれている状況を見てみましょう。
- 親が忙しく、愛情不足
- 学校では先生が一人のため、自由がない、我慢している
子どもは常に我慢をしている状態で、そこから自分の意志で抜け出すことはできません。
そんな子どもたちを保育していくのが学童保育指導員の大切な仕事です。
学童期の子どもたちに対し、どのような保育をしていけば良いのか
今すぐにできることとして、次のことがあげられます。
けんかの際には、子どもの話を聞く
学童では、子どものけんかが日常茶飯事です。
けんかの際は、とりあえず全員の子どもの話を聞きましょう。(嘘をついたり、誰かの味方をしたり等ありますが)
子どもがすんなり納得することは少ないので、かなり時間がかかりますが、できるかぎり解決できるように根気強く話し合いをしましょう。
できるかぎり自由にさせる
集団生活なので、ある程度のルールが必要ですが、必要以上に禁止したり注意するのも良くないのかなと思います。
人を傷つける行為や悪口はもちろん注意しなければいけません。しかし、あまりにも事細かになんでもかんでも注意していると、指導員の価値観を押し付けることになってしまいます。
ときに見守る、そっとしておくことも必要です。
それにしても、あまりにもいきすぎていると感じたときは静止しましょう。子どもは自分で自分を抑えることができません。
そこのさじ加減はとても難しいですが、行き過ぎたままですと大きな揉め事や怪我に繋がってしまいますので、大変だとは思いますが静止しましょう。
自分の意思で選ぶ、決めることができる環境を設定する
お菓子を買いに行こうというときにお店の選択肢を用意して子ども自身に決めさせるなど、子どもに決定権を持たせると、子どもものびのびとしてくるように感じました。
普段の遊びでも、子どもに様々な局面で決めさせることができると楽しく遊べそうです。
子どもがやりたい遊びをさせてあげて、一人ではできないところは手伝ってあげることも良いと思います。私はよく一輪車を練習している女の子たちに手を貸していました。
子どもが話をしてきたときには受け止め、傾聴する
話をしたい子どもはとても多いです。でも親が忙しかったり、学校では先生も忙しいのでなかなかゆっくり話もできません。
学童も忙しいですが、なるべく聞けるようにしてあげたいですね。
人を傷つける行為や言動などは間違っていると教えていく
これは、意外にできない、やらない指導員さんが結構多いです。なぜなら
- 子どもに嫌われる
- 子どもに注意したことで、その子どもが反感を持ち、その子の親ともトラブルになる
- 子どもとトラブルになったことで他の指導員も対応に追われる
- トラブルに巻き込まれ、自分の立場が悪くなる
等のリスクがあるからです。
指導員に嫌なことをされたと、自分の都合のいいように親に告げ口をする子どももいたり、保護者もモンスターは当然います。
でも、指導員さんがトラブルを避けてばかりいて、子どもに強く言えない態度を見ると、子どもは自分が偉いと勘違いします。
そして、子ども同士のトラブルで、嫌な思いや怖い思いをしている子どもを守れなくなります。
「悪いことをしても怒られない」環境になれば、
いっきに学級崩壊のようなことになってしまいます。
そして、1回そのような状態になると、もとに戻すことは私の経験から言うとほぼ不可能です。
まとめると、
- 子どもの話をまず聞く
- 子どもの自由や権利を尊重する
- 保身は程々に、してはいけないことは、毅然とした態度できちんと教えていく
以上3点が、私が思う、学童保育で子どもに関わるときのコツです。これを毎日根気良く実践していくしかないのかなと思いました。
ですが、こうすれば上手くいくという正解はありません。
指導員もやりすぎは禁物で、状況を見ながら態度を変えなければならないときもあります。
いつもやってるよ!という方もいらっしゃると思います。そういう方は、必ず子どもたちの生きる力になっていますよ。
成果はなかなか見えにくいですが、自分を信じて続けてほしいと思います。
子どもたちが求めることとは
以上、学童保育で子どもと関わる際のコツについてお話してきました。
これらのことって、実は、
- 他人を無条件に受け入れる
- 正直な気持ちを言い合い、お互いに分かり合う
- 他人の自由や権利を尊重し、人を信じる
- 保身ばかりせずに、言わなければならないことはきちんと言う
- 暴力ではなく話し合いで解決する
など、これができればかなりの人格者ですよね。
小学生の子どもたちは、私たちをこのような人格者に育ててくれる先生とも言えます。
最後に・・・
学童保育での子どもとの関わり方についてお話してきました。いかがだっただしょうか。
学童保育の仕事は体力的にも精神的にもかなりきついです。
もし今学童保育の仕事をしていて、悩んでいる方が、この記事を見て少しでも元気になってくれたらとてもうれしいです。
いつの日もあなた自身が幸せになれる道を選んでくださいね!
ーおわりー
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