こんにちは、kanaです。
「学童保育指導員を辞めたい」という声を聞くことが増えました。
学童保育指導員という働き方はまだ社会的な認知が十分にされていないのが現状です。
「放課後児童クラブ運営指針」という、学童保育についての指針が厚生労働省によって定められ、大きな前進はしました。
しかし、新しい指針の為、まだ浸透していないことも多く、働きやすい環境が整っているとは言えません。
労働環境の整備にはまだまだ時間がかかりそうです。
学童指導員を辞めたくなる原因、そして実際に辞める方法を解説していきます。
学童保育指導員を辞めたくなる原因
①好き勝手な保育をしている
学童保育は小規模な施設が多く、保育園のように、園内に主任、園長など、上の役職の職員が常駐していないところが多数あります。
そのため監督が行き届かず、施設ごとで好き勝手な保育をしていたり、施設で一番在籍の長い職員が理不尽な行動を取っても誰も指摘できないなどの問題があります。
また、保育園や幼稚園と比べても、歴史がまだまだ浅いので、どのような保育をするべきか、きちんと定まっていない、または、まだまだ浸透していない現状があります。
②人間関係
保育園や幼稚園と比べても、職員の数が全体的に少なく、閉鎖的な労働環境になりやすい面もあります。
その少数の職員間で不和があるとなかなか解消することは難しいです。
職員同士、施設内では必ず会いますし、顔を合わせる頻度も多いということで、かなりストレスがかかってしまいます。
③人手不足
学童保育に入れたい保護者は年々増加し、施設も増えていますが、学童保育指導員の数は足りていません。
そのため、たくさんの子どもを少ない指導員で見なければいけないという状況が発生しています。
外遊びをするスペースも広く、広範囲に子どもが散らばって好きな遊びをする為、少数の職員で目を行き届かせるのが難しいということもあります。
④勤務がきつい
指導員の数が足りていないのでシフトを回すことも難しく、特に夏休み等の長期休みには、かなり厳しい状態でシフトを回している学童保育も多いです。
そして、学童保育は広い校庭などでの外遊びも多く、体力的にきつい勤務になりがちです。
正規職員はそれに加えて書類や作り物、会議やイベントの企画や準備等の仕事もあります。
⑤給料が少ない
学童保育は市町村の補助金で成り立っているところが多いです。
学童保育は、保育園や幼稚園と比べても、まだまだ行政の理解を十分得ることができておらず、「放課後の短い時間だけ見ていればいい」「子どもと遊んでいるだけの楽な仕事」との見解が多いのが現状です。
そのため、あまり多くの補助金をもらうことができていない現状があります。
働いている保護者から多額の保育料を貰うことは難しいので、経営自体が困難であることも多いです。
そのため、保育士や幼稚園教諭よりも給料は少ない場合がほとんどです。
⑥保護者との関係
学童保育指導員は、保育園や幼稚園のように学年分けがされていない為、異動などがない限り、ずっと同じ子どもたちを見ることになります。
合わないな…と思うご家庭があっても、そのご家庭が学童を退所しない限りは付き合い続けなければなりません。
年度でリセットされないことに関するデメリットの一つであり、指導員にかかるストレスはとても大きいです。
⑦子どもが荒れている
小学生の子どもたちは一筋縄ではいきません。
「いくら子どもでもひどすぎる」ということもあるかと思います。
入職したときからすでに子どもたちが荒れていて、注意しても全く聞かないなど、すでに手がつけられない状態になっていることもあります。
学童保育指導員を辞める方法
正規とパートでは少し違うかもしれませんが、誰にでも応用できそうな方法をご紹介します。
年度末までは勤務できるということでしたら、次年度進退伺いの際に、「次の仕事が決まっている」や、「やりたいことがあり、そちらを目指す」などの理由を伝え、円満退職を目指すのが良いかと思います。
また、親しい友人に相談してみることもおすすめします。「辞めたい」と思っている自分を客観的に見てくれる意見はとても大事です。
今ではなく、年度末退職でも大丈夫と思えるかもしれませんし、客観的に見ても今の状況は厳しい、このままでは病気になってしまうということなら今退職に踏み切るという判断もつきやすいかと思います。
一度病院にかかってみる
やむなく年度途中で辞めるということでしたら、退職理由は一身上の都合、(具体的には体調不良)が良いと思います。
メンタルクリニック等の病院に行って、仕事で悩んでおり、このような症状が出ている等、相談してみてください。 医者に言われたことはメモを取りましょう。
退職を申し出る
月初め、直属の上司に、体調が悪化しているので、月末で辞めさせてほしいと伝えましょう。
病院に行っていて、医者にこのようなことを言われた等、医者の大義名分を借りてください。
上司がクセの強い人、すんなり話を聞いてくれる人ではないといった場合には、退職願いを書くことが有効です。
あるとないとでは本気度がの伝わり方が違うはずです。
退職願いには、
- 退職願い提出日
- 一身上の都合で退職させていただく旨の文言
- 退職希望日
- 氏名
- 捺印
を記入してください。
退職申し出の際には、職場の不満は伝えないようにし、相談ではなく、報告という形で伝えてください。
伝える内容としては、
- 体調が優れず病院に行っている
- 体調が悪く、仕事が続けられない
- 職員には、感謝している
- 悩んだ末の決断であった
- 引き継ぎはきちんと行う
といったことを伝えましょう。
学童を統括している会社や、事務所があるかと思います。そちらには、「自分で連絡します」と言って、連絡を入れてください。
上司に伝えた内容と同じ内容を伝えます。
退職に必要な書類の準備をしてもらえるように頼む
会社や事務所に、退職届などの退職に必要な書類の相談をしてください。
退職までの期間、引き継ぎ、書類作成などを行い、他の職員に負担をかけないようにしましょう。
月末、退職日当日にすること
上司、同僚に感謝の気持ちを伝えて退職します。
- 鍵など、借りているものの返し忘れがないように注意しましょう。
- 出勤簿など、事務書類の書き忘れがないように注意しましょう。
- 退職書類をもらうための手続きや確認、健康保険証の返却など、事務的な抜けがないように注意しましょう。
- ユニホーム等、すぐに返せないものは後日郵送しましょう。
後日郵送で返却すると伝えてください。
退職日が終わったら翌日から来なくなる、で大丈夫です。
これで、退職は完了です。 お疲れ様でした!
学童保育に関する資格について
学童指導員として、専門性を高め、より良い労働環境を求めるのなら、私は、放課後児童支援員の認定資格を取得することをおすすめします。
しんごうきさんのこちらの記事を紹介します。
試験等ははなく、座学での研修受講で取得できる資格です。
他の学童に転職する際にも有利になり、転職自体もしやすくなるかと思います。
さいごに・・・
学童保育指導員は、需要がとても高まっているのですが、まだまだ制度面や労働環境が整っているとは言えません。
現場が混乱していて修復不可能なこともあるかと思います。
しかし、小学生の子どもと向き合う仕事というのは、難しさと同時に学ぶことも多いと私は思っています。
学童保育指導員の仕事に価値を見出してがんばる方が、職場は変わっても、指導員自体を辞めなくても済むようになるといいなと私は思っています。
この記事が誰かのより良い人生につながることを、心からお祈りしています。
ーおわりー
ここで、学童保育専門の転職サイトを紹介しておきます。
はじめての学童指導員
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